2016年留学 4日目

2016227() 留学四日目

 今日はサポートの中国人学生の方達と一緒に、万里长城に行きました。日本以外の世界遺産を見るのは初めてだし、世界史の授業で習ったものの本物が見れると言うことでとてもワクワクしました。长城は戦国時代、北方からの騎馬民族の襲来への対策として山を越えて来ないよう城壁を作ったのが始まりで、秦朝の時始皇帝が大修築と増長をさせました。私たちが今見ることが出来るのは明朝初期に朱元璋が築造を行わせたものです。
 今回私達が行ったのは长城の中の「慕田峪长城」というところです。みんなで大学のバスに乗って移動しました。长城は山の方にあるので北京の中心部からは遠く、周辺の町の様子もなんだか日本の山間部みたいに山々の間の盆地に家が少し建っているという感じでした。
 长城に到着したときは結構寒かったのですが、その後登り始めてからは全然寒くなくなりました。とても登るのがきつくて暑くなってくるからです。长城に辿り着くまでに傾斜の急な階段を延々と340分くらい登らなければなりません。正直日本のちょっとした行楽の山登りを想像していたので、想像以上に疲れました。階段を登っていると、だんだん日本の寺社仏閣によくある境内までの長い階段を登っているような気分になってきましたが、それ以上にとても大変です。登っている人の中には中国の一般の観光客の方や海外からの観光客も多かったですが、特に中国の観光客は家族連れが本当に多く、子供たちが騒ぎながら登っていく様子や親御さんが子供を抱えて登ったり楽しそうに話をしながら登っているのを見ると、中国人の丈夫さは本当にすごいと感じます。昔から中国人はこんなにたくましいから、建築材料を抱えてこんな険しい山を登ってあんな城壁が築けたのかな、なんて思いました。私達はだんだん疲れて口数が減り、表情も険しくなっていきました。
 いよいよ山を登りきり、长城に着くと教科書で見たことのある石造りの道が続いていました。自分が长城の上に立っているのかと思うとすごく感慨深かったです。そして长城を歩くとアップダウンがとても激しかったです。山の形に沿って建設されているからです。途中にはやぐらのようなものが建ててあり、そこから遠くの方まで一望することが出来ました。そこからの景色は大体が山なのですが、日本の山と違って岩肌が見えているものが多くごつごつした感じで色合いが灰色という印象でした。日本の山は緑の生い茂っている山がほとんどなので色合いが全然違いました。
 帰りはロープウェイやゴーカートっぽいもので早く下る方法もあったそうですが、実際乗れるか分からなかったし待つ時間が無かったので歩いて下りました。下りたあとは文字通りみんな足がガクガクになりました。足が震えるほど疲れるような経験はあまりしてこなかったのでいい思い出です。
 大学に戻ったのは午後2時過ぎで、それから島大生5人で五道口に向かい、吉野家に行きました。中国にも吉野家はありますがメニューは日本と違うものが少なからず置いてあります。そして一番特徴的なのは「QD」というアイスクリーム屋さんとセットで営業されていることです。「QD」は日本でいうサーティーワンみたいな感じのお店です。吉野家で私が食べたのは「辣白菜猪肉饭」、つまり豚キムチ丼です。単品で16なので日本円で320円くらいです。値段は日本とあまり差がありません。食べてみると、上にのっているお肉は炒めてあり油っぽい感じがしました。日本ではダシで煮込むので全然違います。
 食べてからは17楼に戻り休憩したり勉強したりして過ごしました。その後、晩ごはんで今度は萨莉亚(サイゼリヤ)に行きました。留学直前に日本のも食べていたので、ここで食べ比べです。先生おすすめの辛味チキンがこっちにもあったのでそれを注文し、他にもミートドリアやピザ、パスタを注文しました。チキンは中国の方が辛さがしっかりあって、ミートドリアは日本と味付けが違って少し辛みがあるような気がしました。ピザは特に変わりなかったです。その後パスタが来なくて5人でどうしようかと考えていたら、一人の店員さんが様子を見かねたのか声をかけてくれました。そこでパスタが来てないことを伝えるともう売り切れてしまったんだと教えてくれました。その店員さんはすごく親切な方で、5人で4人席に詰めて座っていたので椅子を用意してくれました。中国で店員さんの優しさを感じたのは初めてですごく嬉しかったです。ただ、パスタが売り切れてたことについては、最初に注文を取った別の店員さんがそれを伝えに来なかったので、日本とは違うんだな、と思いました。
 他に日本との違いで最近気になるのは、お会計の時にレジの中のお金が足りないとか何か都合が悪い時に、お客さんに「1元ありますか?」と聞いたりして、ちょうどよくおつりが返せるよう協力させることがしょっちゅうあることです。日本では何が何でもおつりはきちんと用意して返すのが当たり前です。アルバイトをしている立場から言うと、中国のシステムの方が店側にとって都合がいいです。でも日本ではそんな接客はクレームを入れられてしまいます。接客に対する感覚の違いは日中間ですごくギャップがあるな、と思いました。

 その後は少し本屋に寄ったり、カフェに寄ったりして過ごし、17楼に戻りました。

投稿者:岡 明歩
編集者:丁 雷




4 件のコメント:

  1. 中国留学セミナー 夏目 岳
    この時は非常に天気がいいですね。空も青々としていて、僕なんかは正直なところ、春先の北京は、空気が悪くて視界が悪いというのを想像してしまいますが、今回僕の参加する研修でもこんな天気のいい日がたくさんあることを願っています。万里の長城を歩くのは予想以上に大変そうですね。ただ、機会があれば行ってみたいです。万里の長城は、人工衛星から見える唯一の建造物だと聞いたこともありますし(本当かどうかはよく知りませんが)、とにかくその一部でも見れたら、その規模が体感できるのではないかなと思います。また接客の違いについて述べられていますが、正直、僕は、日本は店側の立場がなさすぎるように感じます。何というか、不健全に感じてしまいます。まあそれはそうと、接客に限らず、そういった文化的な違いもしっかり体験してみて、物事に対する多角的な視点を身につけることができたらいいなと思います。

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  2.  万里の長城は、実際に見るととても迫力がありそうです。脚は疲れそうですが、実際に登ってみて写真を撮りたいです。天気が良いことを望んでいます。
     日本の飲食店と中国の店舗を食べ比べてみるのは面白いですね。やはり、現地の人の好みの味付けや調理法になっているのでしょうか。興味深いです。
     中国のレジについての話ですが、店員と客がおつりなど都合の悪いときに協力し合えるのはとてもいい雰囲気だと思いました。

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  3. L165002
    4日目にはかの有名な万里の長城に行かれたようです。今年も1週目の土曜日に予定されているのでとても楽しみです。日記を読む限りでは想像以上に大変そうですが、歴史を感じながらみんなで歩くのは良い思い出となりそうです。
     食事に関しては、中華料理はもちろん満喫したいですが、吉野家やサイゼリヤのように日本にあるお店に行くのも、共通点・相違点など様々な発見があり面白そうです。
     会計の際の日中間の違いについて触れられていましたが、この頃になると多少は店員の言葉も聞き取れる単語が増えてくるのでしょうか…。4日目ですでに日常での文化の違いについて書かれていてすごいなと思いました。

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  4. E174177

    万里の長城に登るのがそんなにきついとは驚きでした。道がしっかりしているとはいえ登山並みなのかなと思いました。歩くだけでも足がガクガクしてしまうくらいの環境で長城を作った昔の人達は本当にすごいです。子どものころは「ちゅうごくのばんりのちょうじょうか、、へー、ながいのかー」くらいの感覚(反応が薄すぎる)でしたが、歳を重ねていくごとに「万里の長城って凄すぎるだろ…!」と思いだして、今では作られた人々には頭が上がりません。あまりにもすごすぎます。しかし、この長い長い長城を作るのには相当な年数がかかっているわけで、それをやってのけたところに中国の長い歴史を感じます。現代の日本人の感覚からすると日本では自分の生まれる前に建て始められたものが、自分が死んでもまだまだ建設中ということは滅多にないと思います。教会建築の話を聞くと先の長い話だなぁと感じますが…。かつての人々は自分が完成形を見ることはできないと知りつつもいつか完成すると信じてひとつずつ石を運んでいったのでしょうか。そう思うと石一つ一つにも思いが込められているようで、それがその人の生きた証でもあると思います。一人では絶対にできないことを、世代を超えて、数え切れないほどの人々が紡いでいった万里の長城の歴史にはただただ感動するばかりです。

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