2016年留学 25日目




2016319() 留学二十五日目

 今日は延期になっていた天安門・故宮の見学に行きました。地铁駅で降りてみんなでの所からずっと歩いて天安門広場に向かいました。まずは前門大街の方を歩いてちょっとお店の中へ入ってお土産に良さそうなものを見て回ったり、近くの胡同の古き良き雰囲気を楽しんだりしました。先生が老舗の漢方薬のお店だと教えてくださった建物がすごく立派だったのでワクワクして入店すると、中は現代的な薬局になっていたので、古風な店の見た目とのギャップに拍子抜けしてしまいました。

  大街を抜けさらに進むと天安門が見えてきました。日本で中国関連のニュースが伝えられる時、よく流されるあの天安門の映像と一緒だ、と思いました。週末ということもあって観光客がすごくたくさんいました。天安門前に到着した後、みんなで記念写真を撮りました。天安門や横の人民大会堂、目の前の人民英雄記念碑などをぐるっと見渡すと、ここが共産党の中心で中国の中心なんだということがよく分かりました。いよいよ天安門をくぐるという時、初めて近くまで来られたのでもうちょっとじっくり見ていたい気もしましたが、何せものすごい人の多さなので急かされてサッと見る程度で終わってしまいました。

 天安門を抜けて端門や午門も通り抜けて行きました。午門をくぐる前にボランティアの学生さんがここで昔は処刑が行われていたという話を教えてくれました。そんなことがあったと知って少しゾッとしました。

 さらに太和門も抜けると、私たち日本人もよく知る太和殿が見えました。映画などでも使用されたところで、とても豪華な建物です。ここでも赤、青、緑、金の四色がたくさん使用されていました。その他中和殿や保和殿などの建物や、横の小道に入って小さめの建物に入って見たりしました。故宮には9999もの部屋があると言われ、実際歩いていると本当にすぐ迷子になります。私も、森胁とボランティアさんと三人で迷子になった時はちょっと焦りました。

 建物の他、設置してある物を見るのも楽しかったです。設置してある物の中に日時計もありました。先生に「この時計の重要な所は何?」とクイズを出され、一緒にいた3班のみんなで考えてみました。私の解答は「角度」で、これが正解でした。中国は昔から天文学も発達していたので、こういった時計を作ることも可能だったのだそうです。後ろの方になってくると建物の装飾が色あせて、すごく歴史を感じる見た目になっていました。これらの建物は明の時代から使っている建物なのだそうです。日本のお寺など同じ敷地にある似たような建物は、こうも見た目に時代の差を感じさせることがほとんど無いので、何で前は綺麗にしているのに後ろはそのまま保存するのかちょっと不思議でした。

 故宮も見終わり、今度は故宮の後ろの景山公園に行きました。山登りだと聞いていたので、ちょっとしんどいなと思いましたが、长城に比べれば全然大したことなかったです。すぐに頂上に辿り着きました。頂上から見下ろした故宮の景色は圧巻でした。中国がかつて持っていた権力を見せつけられている感じでした。広大な敷地に黄色い屋根が所狭しと並んでおり、その後方には現代の中国の建物があるという光景を見て、「中国」という国を垣間見ている気分になりました。

 

  下山した後は王府井に行きました。日本の銀座みたいなところです。ここで先生から王府井の由来となった井戸に案内していただいたり、ヨーロッパの建築様式で建てられている教会に案内していただいた後、自由行動の時間になりました。島大組五人でまずは食べ物の屋台が並ぶ通りへ行ってみました。入ってすぐにサソリやヒトデの串焼きのお店がありました。生きたサソリが串に刺さった状態でもがいているのを見つけた時には気持ち悪すぎて寒気がしたので、ちょっと写真を撮ってさっさとそこから退散しました。その後見つけた春巻きっぽいものは、味付けされた野菜がクレープ生地で包んであり、すごく美味しかったです。あと羊肉の串焼きも食べたのですが、値段が高かったです。有名な通りで観光客が多いからだと思います。

 その後は本屋さんに行きました。一足先に本屋に行っていた高桥に教えてもらい、日本文学の翻訳本のコーナーへ行きました。行ってみると、芥川龍之介や太宰治、川端康成と言った近代文学の大御所たちの作品や、筒井康隆、村上春樹、東野圭吾など現代の日本の文壇で活躍している作家の作品、果てはライトノベルまで置いてあってすごく驚きました。中国でも日本の本の需要がこれ程あるのかと思うと、日本の文芸は世界レベルなんだな、と改めて感じました。今日はとりあえず小泉八雲と森鴎外、江戸川乱歩、谷崎潤一郎の作品計四冊を購入しました。その他、中国語の辞典や、ツボの解説書など面白そうな本はたくさんあったのですが、購入は次回にしようと思います。あと別の階に楽器屋も入っていたので見ると全然品ぞろえは良くなかったのですが、琴が置いてあるのは流石中国だな、と思いました。


 今日はだいぶ長い距離を歩きまわって疲れましたが、一番見たかった名所を見ることが出来たので良かったです。後はテストが大イベントとして残されているので、頑張ろうと思います。

投稿者:岡 明歩 編集者:丁 雷

5 件のコメント:

  1. A163077 森佳穂
    天安門は日本のテレビでよく映されるのでなじみがあります。実際に行ってみたい場所の1つです。景山公園からの故宮は、私の思い描く昔の中国の景色そのままなのでこちらもぜひ見に行きたいと思います。
    中国の本屋さんもとても気になります。私は翻訳されている漫画を探してみたいと思っています。私は本屋が大好きなので何時間でも居られそうです。

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  2. L164062
    天安門はとっても広い、テレビで見るのと同じ荘厳さ。警備は厳重で、夜歩いてると職質される恐ろしい場所です。
    故宮も広い、とても広い、広すぎてげんなりするほど広い。
    中国で网红になってお金を稼いで故宮のような広いお家に住むことが私の夢です。
    中国の本屋さんは様々な本が安く手に入るので大好きです。
    今回も中国料理のレシピを買います。

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  3. L165017
    天安門、僕は中国へ行ったことが無いため、写真などの二次資料でしか知りません。その壮大な姿、この目で初めて見たとき、僕はどう感じるのだろうか?ある意味楽しみ。
    故宮、その部屋の数にまず驚きました。僕がここに来たら、たぶん、いや絶対に考古学モードが発動することになるだろう。歴史上の文物をこれでもかと見続けて、気が付いたら日が暮れているだろうな。
    これもまた楽しみ。
    中国の本屋、翻訳作品とやっぱり中国考古学に関する書物が気になるところ。ここでもまた時間があっという間に過ぎ去ることになるだろう。けど、それもまた楽しみ。

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  4. E174177

    応天門広場に故宮博物院とは、なんて贅沢な一日だろうと思いました。故宮の部屋の多さを聞くたびに、掃除とか管理とかどうしてるのかすごく気になります。すべての部屋のうち今使っているのは何部屋なんだろうとか…。それにしてもすごい数だと思います。日本では平城京や平安京はもうありませんが、故宮は今も現存しているというのがすごいです。平城京のかつてあった場所にデパートを建てる時に木簡が発見されたなどと日本史の教科書に書いてありましたが、なんだか世知辛いです。土地の狭さのせいもあるのでしょうが…。新しい建物はいつでも作れますが、歴史があるものはすぐには作れないので、故宮はこれからずっと先も歴史と共に守り継いでいってほしいなと思います。

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  5. H171071
    記事中の写真にあるような、歴史的な場所へ行くことは私の楽しみの一つです。今まで、中国の歴史などについて学んできましたが、その舞台に実際に行くと、きっと、勉強していた時には感じられなかった何かを感じられることでしょう。
    また故宮には9999もの部屋があるということに驚きました。写真に写っている景色の壮大さにも驚かされます。
    中国の本屋さんには日本の本がたくさんあるとのことですが、日本語の文と中国語の文の比較をしてみるのも楽しそうだなと思いました。

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