2016年3月9日(三) 留学十五日目
今日は午前中に授業を受けた後、午後から「798芸術区」に行きました。現代アートがたくさん見られると聞いていたので、私はワクワクしていました。
大学のバスに乗ってみんなで移動し、到着すると集合時間だけ教えられて後は自由行動になりました。私は森胁や首藤と一緒に回りました。
798芸術区の入り口はストリートアートが主です。横浜の赤レンガ倉庫が小さくなったような建物の壁一面に絵がぎっしり描いてありました。更に中へ進むとABCDEで区分けされており、それぞれの場所にコンセプトの違うギャラリーが設置されていました。
最初に私達はD区あたりでいろいろな雑貨屋に入りました。服飾系の店がすごく多くて、革製品を取り扱っている店、エスニックな雑貨を扱っている店が特に目につきました。雑貨屋で可愛いものをたくさん見つけたので、私は森胁たちや修大の女子たちと盛り上がっていました。ただ可愛いものだけじゃなく、日本のアートやキャラクターに影響されたのだろうと思われるデザインの商品も多々あり、それがものすごくシュールだったので、日本人目線でみるととても面白かったです。雑貨屋にはいろいろ入りましたが、一番印象に残ったのは髑髏のデザインの商品だけ置いているお店です。ドアの取手も骨になっているくらいのこだわりようで驚きました。容器が髑髏になっているマニキュアなど「そんなものまで髑髏のデザインにするの?」と思わず言いたくなるような商品がたくさん並んでいました。
798にはお店だけでなくたくさんの個人のギャラリーがあります。全部見ていたらものすごく時間がかかるので今日は気になったところだけ中に入りました。一番見ていて面白いなと思ったのは、牛関連のグッズやオブジェ、絵が並ぶギャラリーでした。どうして牛ばかりなのかは分かりませんでしたが、とにかく牛だけでした。オブジェの写真を撮ったり展示を見ていると、途中で中国の歴史を紹介するパネルや有名人の写真がたくさん貼ってあるコーナーがあり「これは牛とは関係ないんじゃないかな」と言って森胁たちと見ていたのですが、よくよく見るとそれが全部丑年の出来事や丑年生まれの有名人だったので本当に驚きました。他のギャラリーもちらっと見たりしましたが、中には展覧準備をしている所も多かったのでアーティストの入れ替わりが激しい所なのかなと思いました。
その後はおしゃれな本屋さんを見つけたのでそこに入り、可愛いしおりを見つけたのでお土産用で二つ買いました。その本屋さんには私の好きな雑誌も置いてあり、中国でも売っているのかとうれしくなりましたが、値段を見ると100元と高額だったので中国語版を買うのはあきらめました。
あと、町の中には素敵なカフェがたくさんありました。時間が少なかったので入らなかったのですが、いつかまたこの798に来たときにはギャラリーをゆっくり回ってこのたくさんあるカフェのどれかで休んで、一日中芸術に浸ってみたいと思いました。
集合時間まで他にはオブジェの写真を撮って楽しみました。798のいたるところにいろんな作家のオブジェが設置されていて、それらの写真を撮ることが出来ます。どんな角度で撮るか、どんなポーズで撮るかは自分のセンス次第です。この798では観光客自身もアートを作り出せるのだな、と私は感じました。
この798芸術区はまた中国の知らない一面を見せてくれました。中国でこんなに面白いアートに出会えること、そしてこんな風に表現の場が与えられていることは中国に来るまでほとんど知りませんでした。なので、今日の798見学ですごく感動しました。また、中国人芸術家はアートを作る上で取り上げるモチーフが独特だなと思いました。日本にも直島というアートを売りにしている観光地がありますが、そちらは798のごちゃごちゃした感じと違ってこざっぱりしたところです。それはそれで大変きれいな所なのですが、日本にも798みたいなギャラリーや雑貨屋が所狭しと並んでいるような場所があってもいいな、と感じました。
投稿者:岡 明歩 編集者:丁 雷
投稿者:岡 明歩 編集者:丁 雷