24日目

2015.3.20  24日目


 今日は6:30に起床して7:00にホテルを出ました。外に出ると雨が降っていて、少し残念だと奥さんに伝えると、中国では、白い靄は神様の登場を意味していい意味があると教えていただきました。こういう考え方があると前向きになれるなと思い、今度からはそう思うようにしようと思いました。

駅に向かう間にコンビニがあったので、キノコとお肉の肉まんを買って行きました。地下鉄で火站までの往復切符を買って地下鉄に乗り込みました。8:00前に火站に着き、パスポートをホテルにおいてきてしまったことを思い出しました。奥さんがすごく心配してくださっていろんな人に確認をとってくださいましたが、たまたま携帯の中にパスポートの写しが入っていて、それがあれば大丈夫だということでした。昨日のうちに切符を買っておけたのが本当に救いとなりました。無事ゲートを通って动车に乗り込みました。高との違いはスピードだそうです。それでも200キロくらいでていて速く感じました。40分ほどで蘇州に着きました。乗っている間の景色はやはり靄が出ていて霞んでいましたが、菜の花が見えて春の訪れを感じました。素敵な景色でした。初めてのことだったのですが、重慶までの長距離列車を途中で降りた形となりました。

電車から降りるとすごく寒くて驚きました。上海よりも雨がたくさん降っていました。まずは子林に向かうためにタクシーを拾おうと思い、近くにいた男性に聞きましたが、適当なことを言ってバス乗り場を教えられました。なんだか少し不安になりましたが、奥さんは普通にされていたので、こういうことも普通に起こることなのだと納得しました。タクシー乗り場を見つけて列に並び、タクシーに乗りました。運転がすごく荒くて驚きましたが、面白くもなってきました。慣れというのは恐ろしいものです。

子林に着きチケットを買うときに学生証を出すと半額になりました。本当に中国の大学の学生になれたような気がして嬉しかったです。子林は蘇州の三大名園の一つだそうで、大きな岩が特徴的だそうです。入ってみると本当に絵の中にいるような建物の作りが見えてきてすごく綺麗でした。「昔のお金持ちの貴族がよく詩を書いていたんだよ」と教えてもらい本当に納得しました。花や植物、楽器をかたどった窓など、芸術的なものがたくさんあり、昔の中国の文化に本当に感動しました。奥に進むと有名だという大きな岩が見えてきました。迷路みたいになっていて、くぐったり登ったりするのが面白かったです。どこから見てもすごく綺麗で私も何枚の写真を撮りました。また、詩を書くときにいろんな発想ができるようにと池や船もありました。ここでゆっくりの時間を過ごすことができたならどんなに幸せだろうと何度も思いました。また昔の日本の文化がこの時代の中国の文化の影響を受けた可能性があると教えてもらい、ますます興味深くなりました。私は日本の庭園が大好きで、よく見に行くのですが、確かに通じる部分が多々あり、この部分でもたくさん納得しました。

一通り見終えて子林を後にし、歩いて前街に向かいました。有名なラーメンのお店に連れて行ってもらい、食べてみました。すごく細い面にだしの効いたスープがよく絡まって美味しかったです。私は薄味を、奥さんは濃い味を頼み、お肉や生姜、タウナギの煮物などと一緒に食べました。本当に美味しくてたくさん量もあったけど、ぺろっと食べてしまいました。食べ終えてお店を出ると日本語がありました。中国が老舗ですが日本にもお店を出しているそうです。日本に帰ったら探してみようかなと思います。


 タクシーを拾って今度は虎丘に向かいました。タクシーで移動するのがいいと教えてくれたのは、昨日夕食を一緒に食べた方で、確かに蘇州ではタクシー代がすごく安いので便利だなと思いました。虎丘に着き、何かいい匂いがして匂いの先をたどると栗屋さんでした。1キロ当たり5元(約100円)で安く感じ、たくさん買ってしまいました。入口の方へ行くと川が見えてきて、橋が水面に映ったりして本当に綺麗でした。私が思う虎丘の特徴はたくさんの個別の岩があって、それに漢字が書かれていることでした。一目見ただけでなんとなくイメージはわきました。一番のエピソードはエネルギッシュな先生の話です。あまり先生がいなかった時代にやる気満々な賢い人が現れ、たくさんの人がその話を聞きたいがために虎丘に通っていたそうです。岩に残された記録によると1000人ほどだったそうです。本当にありがたい教えだったためこれほどの人が集まったと聞き、本当にすごいなと思いました。岩には「生公台」「千人坐」と残されていました。

そして1番目を引くのはイタリアのピサの斜塔を思い出させる大きな塔です。「云岩寺塔」と呼ばれ、歴代の皇帝が何度も改築しましたが、はじめのまっすぐな状態にはどうしても戻らないそうです。不思議なことであると書いてありました。その後もいろんな場所を巡って自然を身近に感じることができました。鳥の鳴き声が合唱しているように聞こえてなんとも幸せな気分にもなりました。

 今度は寒山寺に向かうためタクシーを拾おうとしましたが見つからず、乗せて行ってくれるという方に乗せてもらいました。少し怪しかったですが、奥さんもおられたのでなんとか平常心を保ちました。トラブルが起こらないようになんとか外国人であることを築かれないよう努力しました。少しするとシルクの工場で降ろされ、中を見学しました。うまいしゃべりで売り場に連れて行かれたくさん説明されましたが、奥さんの意志が強く何事もなかったかのように出ました。するとまた乗せてくれたおじさんが来て、今度はちゃんと寒山寺に連れて行ってくれました。料金も10元(約200円)だったのですごく安かったです。寒山寺は日本人にとって身近なお寺です。なぜなら高校の漢文の授業で有名な漢文を勉強するからです。私も詩の内容までは覚えていませんでしたが、「寒山寺の鐘の音」と聞くとピンときました。やった覚えがありました。まさに今その場所にきているのだと思うと感無量でした。大きな鐘も見たし、お寺の2階から小銭を何度か投げて屋根に乗せることもできました。幸せがやってくるという言い伝えがあるそうです。


思う存分楽しんだ後は、またタクシーを拾って留园に向かいました。そこは世界文化遺産でもある有名な庭園でした。すごく広くて盆栽がたくさんあるイメージです。建物の作りは子林とあまり変わりませんでした。こちらはこちらでまた違う庭園の作りで面白かったです。盆栽や岩の置き方など、本当に日本の庭園と似ているなと思いました。日本の文化の起源がここにあると思うとまた感動しました。


 またタクシーに乗って子林のあたりの有名な肉まん屋さんに入りました。一つ一つが大きくて驚きましたが、かじった時に出る肉汁にまた驚きました。すごく甘い肉汁で本当に美味しかったです。そのほかにも水餃子や春雨を食べましたが、どれもすごく美味しかったです。肉まんは絶対に食べるべきだと思いました。

  タクシーで火站に戻ると、まだ時間があったので駅の前の銅像や門を見に行きました。ちょうどライトアップされる頃に着き、その瞬間を見ることができ、これもまたすごく綺麗でした。
1日かけて蘇州を思う存分満喫できたと思います。すごく充実した1日でした。上海に帰ってコンビニでヨーグルトとチョコレートを買って帰りました。夜のお菓子は贅沢な感じがしてこれもまた嬉しかったです。

 今回の蘇州旅行を通じて奥さんともっと仲良くなれたと思います。中国語と英語、日本語を織り交ぜて話すため、外から見るとめちゃくちゃかもしれませんが、私たちは私たちなりに会話ができます。私の中国語の能力が上がった実感はあまりありませんが明らかに使う頻度が増え、中国語のための脳の動かし方が少しずつわかってきたような気がします。あと2日でもっと頑張りたいと思います。